湯泉神社から1分ほどの公園です。山の回廊を進むと梅園や展望台があります。
湯泉神社から近いので散策ついでに見て回ってから裏手に降り,炭酸泉源公園の方から温泉街に降りてきてもいいですね。
展望台から有馬六景の一つ,有馬富士が望めます。 [滞在時間目安:~0.5時間]
ピックアップ
展望台から有馬富士が見えます
神戸市北区から三田市街方向が望めます。
遠くの兵庫中央病院と道場町平田の水道タンクの間に“有馬六景”の一つ,有馬富士が見えます。
※景色の写真は訪問記録まで



天狗岩
展望台から15mほど離れたところに“有馬十二景”のひとつ、天狗岩があります。
椅子があって休憩もできますよ。



木々の下を歩ける回廊
愛宕山公園を一周歩けます。
手軽に木陰を散策できますが、あまり整った道ではないため草木をかき分ける場所もあります。



その他(駐車場・トイレ・その他利用上の注意事項)
専用の駐車場・トイレはありません。
近くのコインパーキングや公衆トイレを利用してください。
参考情報
施設名 | 愛宕山公園 |
---|---|
所在地 | 〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町 |
駐車場 | なし |
料金 | 無料 |
予約 | 不要 |
開場時間 | 24時間 |
定休日 | なし |
ホームページ | なし |
電話 | なし |
訪問記録/詳細情報
2025/05/30(金)
湯泉神社から目と鼻の先だったのでついでに訪問。
梅園は時期が違うため楽しめずスルー。展望台までの道中は砂利・土の道で歩きやすさは何とも言えず。昔の和歌のパネルが並んでいるのは有馬六景・有馬十二景に準えてのことでしょうか。
通路の一部に草木がかぶさるように生えているので,伐採してもらえると見学しやすいですね。
展望台は草木に囲われています。展望台自体というよりも手前の道が分かりづらい感じですね。
ベンチもありますが,なかなか古くて座るのをためらうビジュアルでした。
展望台肝心の眺望は,有馬富士の方向が開けていて景色は良いです。手前の有馬市街は木やホテルがあって見えません。



有馬六景は以下の6つ
・鼓ケ滝松風・・・鼓ケ滝(つづみがたき),周囲の松が嵐に揺れる情景
・有馬桜春望・・・鼓ケ滝公園に昭和初期まであった大きな桜の木(今は石碑のみ)
・温泉寺晩鐘・・・温泉寺,大きな鐘の音が夕暮れに人々を驚かせる様子
・功地山秋月・・・現:射場山,山の陰から月が登り鹿の鳴き声が聞こえる秋
・落葉山夕照・・・落葉山,楓が紅葉し散る時期の夕暮れに映える
・有馬富士雪・・・有馬富士,東海の富士と同じ名で雪をかぶった姿
有馬温泉では1753年(宝暦3年),1766年(明和3年)に大火に見舞われ湯治客が減少していました。
そこで河上維萋(いさい)が有馬の優れた風景を六つ選び下書きを作成。
堂上公家(とうしょうくげ)の詩歌を得て神宝とすべく,河上維萋はじめ6名で左大臣九条尚実(なおざね)近衛邸を訪れ製作を依頼しました。
近衛氏以下の公家が和歌や詩を読み,円満院御門跡(えんまんいんごもんぜき)に絵を描いてもらい,1770年に湯泉神社に寄進されました。
その副本が版行されて有馬の風景の良さが伝わり,有馬温泉が再び賑わいを取り戻したと言われています。
※謂れには諸説あります。六景の紹介は文を短くする意図もあってオリジナルの表現なので参考程度にしてください。
天狗岩は展望台から15mくらいのすぐ近くにあります。
こちらも草木が多くてたどり着く前に少し心配になりますね。
天狗岩の石碑が,天狗岩本体と別の方向を向いています。周囲が草木でおおわれていることもあって,何か見落とした岩が隠れているのかと思ってしまいました。
天狗岩は愛宕大神の碑が置いてある岩ですね。しっかり地面に埋まっているのでこれが全貌なのかはわかりませんが,見えている範囲ではそこまで大きくありません。



有馬十二景は以下の12つ。
1680年(延宝8年)”扶桑名勝詩集”内に詠まれた詩を参考に,”有馬十二景”が選ばれたそうです。
善福寺(ぜんぷくじ)の枝垂れ桜
善福寺は行基(ぎょうき)が開基(かいき)し仁西(にんさい)が再興した,曹洞宗に属する仏教寺院。境内には約280年を経た一重の枝垂れ桜の大木が四本あり,春には美しく咲き「神戸市民の木」に指定されています。
温泉寺(おんせんじ)
薬師如来の導きで有馬温泉を訪れた行基が新亀(じんき)元年(724年)に建立したと伝えられています。鎌倉時代に仁西が荒廃していた寺を中興(ちゅうこう)。その後火災で焼失したものを豊臣秀吉の正室・北政所(ねね)が再建しています。
毎年1月2日には、温泉寺に祀られている行基菩薩像と仁西上人像を神輿に乗せて、有馬の温泉街を練り歩く新年の行事”入初式(いりぞめしき)”が行われています。
湯泉神社(とうせんじんじゃ)
大己貴命(おおなむちのみこと),少彦名命(すくなひこなのみこと)が有馬を最初に発見したと言われています。
この二神に加え,仁西上人による有馬再興の頃から熊野久須美命(くまのくすみのみこと)も併せて祀られるようになりました。
有馬の氏神・温泉守護神として崇敬されている神社です。子宝・子授けのご利益もあるとされ,有馬の湯に浴し,湯泉神社に参拝すると良いそうです。
炭酸泉源
タンサン坂と呼ばれる坂を上った先に炭酸泉源があります。
明治時代に「炭酸煎餅」はこの炭酸泉を使って開発されました。無料で使える炭酸泉の蛇口があるので試しに飲んでみてはいかがでしょうか。
鼓ヶ滝(つづみがたき)
その名は鼓を打つかのような軽やかな落水の響きに由来します。
和歌の神の伝承が残っており,芸術を志す人にとっては是非訪れたい場所。初夏の夕暮れには蛍があたり一面を飛び交うなか涼やかなカジカの鳴き声が聞こえます。
瑞宝寺(ずいほうじ)公園
太閤秀吉が「いくら見ていても飽きない」と褒め称えたことから,”日暮らしの庭”とも呼ばれています。
園内には秀吉が使用したとされる石の碁盤や伏見城から移築した旧瑞宝寺の山門があります。神戸市の花の名所50選にも選ばれています。
太閤(たいこう)通り
現在は土産物屋や人で賑わう有馬温泉街のメインストリートとしてすっかり定着した太閤通り。
江戸時代から続いている伝統行事”入初式”の舞台でもあります。実は車やバスの通行のため,1928年に暗渠(あんきょ)化されています。
有馬温泉
日本最古の温泉地。日本三名泉にも数えられる褐色の名物湯”金泉”のほか,無色透明な”銀泉”も楽しめます。
数々の文豪や著名人に愛され,現在でも昔ながらの情緒あふれる温泉街が広がっています。元湯は木造式,モダニズム建築を経て現在の金の湯となっています。
※金の湯はできたのは2002年,銀の湯ができたのは2001年
有馬芸妓(げいぎ)
日本の最古泉・有馬温泉に兵庫県内で唯一残った芸妓文化。16世紀ごろ,湯女(ゆな)として生まれ,踊り・長唄・小唄・お囃子など,数々の伝統芸を伝承しながら,今もなお歴史を刻み続けています。
妬湯(うわなりのゆ)
湯本坂の一角にある小さな鳥居の下が,妬(うわなり)泉源です。隣に井戸があり,昔は温泉が湧いていたと言われています。江戸時代の書物には,女子が正装して立つと嫉妬して激しく湧く,ののしると湧き出すという話が残されています。
湯本坂
有馬本街道とも呼ばれ,細い九十九折の情緒ある坂道。昔ながらの格子戸が並び,石の道しるべなど,レトロな風景が残っています。
愛宕山の天狗岩
有馬の中央にある小高い山(標高462m)であり,この山を中心として金泉の泉源が広がっています。愛宕山公園内の山頂にある巨岩・天狗岩の傍らには愛宕祠(愛宕大神を祭る石碑)が設置されています。
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