有馬温泉街から歩いていけるハイキングコースです。
道が綺麗に整備されているので歩きやすいですよ。特に魚屋道は車が通れそうなほど。
展望台から景色はもちろん、展望台自体も秘境感があって登れば達成感十分。温泉街の宿泊観光は時間が余りがちなので2時間確保できればゆっくりハイキングができます。
※虫地獄-魚屋道-筆屋道-瑞宝寺公園のルートを紹介します。 [滞在時間目安:1~2時間]
ピックアップ
魚屋道[ととやみち](虫地獄・鳥地獄→筆屋道入り口)
登山道としてはとても綺麗な道です。
軽オフローダーなら通れるのではと言うほど道幅も広く、平らに整備されています。実際に車は通れませんが、それくらい歩きやすいです。傾斜もなだらか。
ほぼ草木に触れることなく快適に登れます。迷うことはまずないでしょう。



筆屋道[ふでやみち](魚屋道→瑞宝寺公園)
魚屋道とは打って変わり登山道らしい狭さと足場の悪さです。
普段から山道を歩く人には通常の道ですが、慣れてない人には辛いかもしれません。道も所々分かりづらくて目印を見ないと道を逸れてしまいます。
小川を横切る場所もあるためうまく歩かないと靴が濡れます。階段も勾配がきついので登りは大腿四頭筋と大臀筋が、下りは膝関節をいじめます。



余談ですが,登りは”べた足”の方がふくらはぎの筋肉(ハムストリングス)を使わないので疲れにくいです。大きな筋肉を使ってゆっくり登りましょう。(足場が悪いとそうも言っていられませんが)
逆に下りは着地の衝撃を吸収するため,膝(周りの筋肉)が疲れやすいです。可能な限り小股で,勢いをつけすぎないようゆっくり,衝撃を抑えながら歩きましょう。
スポット(総合案内板・解説板・休憩所・トンネル跡・展望デッキ)
虫地獄・鳥地獄(登り口)
ここが今回の登り口。昔ここから噴き出る炭酸ガスで虫や小鳥が死んだことからこの名が付いたようです。温泉は地獄に例えられることが多いですね。
総合案内板(虫地獄から30分)
総合案内板は虫地獄・鳥地獄から30分ほど登ったところ、癒しの森区域の入り口にあります。
登り一辺倒だった道が、この辺りから平坦な道に変わります。現在位置が分かる地図がありますが、休憩ができるベンチはありません。
解説板(総合案内板から3分、炭屋道との分岐点)
解説板は総合案内板から3分ほど歩いたところ、炭屋道との分岐にあります。ここにはベンチがあるので休憩ができます。
休憩所(解説板から3分、筆屋道までさらに4分)
休憩所は解説板から3分ほど歩いたところ、ここから4分ほど歩いた先に筆屋道への分岐があります。ここには屋根付きのベンチがあります。案内地図も置いてあるので一部もらっておくと便利です。
六甲最古のトンネル跡(休憩所と筆屋道分岐の間)
明治7年の大阪-神戸間の鉄道開通した頃に、六甲の交通量も増加し馬や人が通るトンネルが作られました(今は埋まっています)。今は登山客しか来ない道でもかつては主要な道だったんですね。
展望デッキ(魚屋道の筆屋道分岐から20分、瑞宝寺公園までさらに20分)
展望台は魚屋道から筆屋道へ入り20分ほど歩いたところ。手前の木々が生い茂って有馬温泉街は見えませんが、遠く三田市当たりの町と有馬富士が見えます。
登山道を抜けた先の整った展望台は秘境感があります。ベンチがないため休憩するなら階段に座るしかないですね。
その他(駐車場・トイレ・その他利用上の注意事項)
専用駐車場はありません。有馬温泉周辺のパーキングを利用してください。
道中にトイレはありません。瑞宝寺公園のトイレか、鼓ヶ滝公園もしくは炭酸泉源公園のトイレを利用してください。
参考情報
施設名 | 有馬温泉癒しの森 |
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所在地 | 〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町 |
駐車場 | なし ※付近のコインパーキングを利用 |
料金 | 無料 |
予約 | 不要 |
開場時間 | 24時間 |
定休日 | なし |
ホームページ | なし |
電話 | 078-593-1111 (神戸市北区役所) ※案内板に載っていたので記載 |
訪問記録/詳細情報
2025/05/30(金)
有馬温泉に来たついでに寄りました。虫地獄から登り瑞宝寺公園まで約60分。
温泉街全般に言えますが温泉自体は1日は2時間もあれば十分なので、残りの時間をどう過ごすかが課題ですね。いやしの森は程よく足腰を疲れさせて温泉をより楽しめるのでオススメですよ。
この日は平日のためか登山者は1人しかすれ違いませんでした。道中,筆屋道で整備している方にも会いました。気持ちよく歩けることに感謝ですね。
この時期はコガクウツギとコアジサイが見頃です。特にコガクウツギは香りが強く、山を歩いていると所々ハチミツのような甘い香りが漂って来ます。
コガクウツギは”白いガクを付けた装飾花”と”黄色い地味な両性花”があります。
装飾花は受粉を助ける昆虫が自身(の両性花)を見つけやすくする役割があります。両性花はコアジサイに似ていますね。コガクウツギはアジサイ科だそうです。
コアジサイは一見コガクウツギの花(ガク)が散った後かと思ってしまいましたが,別の品種なんですね。よく見ると花の形,葉の形も違います。
写真で見れば全然違いますが歩いていると気が付きにくいものですね。



虫地獄・鳥地獄はその昔、炭酸ガスにより虫や小鳥が死んだことからそう呼ばれるようになったそうです。明治に炭酸ガスが原因と分かるまで、付近で湧き出る炭酸水は“毒水”として恐れられていたそうです。
炭酸泉だと分かってからは良質の飲料水として人気が出たんですね。
そんな地獄から総合案内板までは勾配の緩やかな広い道です。人や馬が通ったかつての主要道というのも納得です。筆屋道分岐までしか来ていませんが,魚屋道に関してはスニーカー以上の靴を履いていれば十分だと思います。(慣れない方は万全の装備をしてください)
筆屋道分岐まで通して一箇所だけ、稲荷神社分岐辺りだけ十メートルくらい細い道があります。それまで歩きやすすぎた分、ついに悪路が来たかと思いましたがほぼ幻でした。(笑)






総合案内板板から筆屋道の分岐まではどちらかといえば登り、というようなかなりフラットな道です。休憩所には親切に案内地図が置いてあるのでありがたく一部貰いました。






筆屋道の分岐は案内表示があるものの、魚屋道の広さに慣れた目には細くて分岐を見落としやすいです。
私も10m程通り過ぎて、思い直しました。危うく六甲山頂上まで登るところでした。そこからロープウェイで降りてきても良かったですけどね。
ここからは下り道。筆屋道は魚屋道とは打って変わり細い階段や木の根、小石が足場を作っています。道も分かりづらいため目印の赤い印を見落とさないようにします。
私も偶に道がわからなくなり、目印に救われました。違和感があったら慌てず少し戻って確実なところから復習しましょう。
私は下りの時に勢いで降りがちで道を間違えやすいので注意したいですね。
展望台は山肌からせり出して気持ちの良い風が吹きます。秘境感がある、でも視界が開けて木々の隙間から覗かなくて良い、私好みの展望台ですね。






展望デッキから瑞宝寺公園まではさらに勾配がきつくなります。下りなので辛くはないですが、登りでこの傾斜は人によっては心が折れるかもしれないですね。
下っていくと所々、沢に差し掛かるので靴を濡らさないように注意してください。沢の水は冷たくて美味しいですが、生水はお腹を壊す人もいるのでほどほどに。
瑞宝寺の近くはこの行程で最も道が分かりづらいのでよく周りを観察してください。
逆に瑞宝寺公園から登る場合でも、きつい登り階段の区間に差し掛かっからそれ以上に迷いやすいところはないですね。
ただし砂防ダムの周囲は注意してください。魚屋道まで出られれば安心です。
瑞宝寺公園まで降りたら市街を15分も下れば中心街まで行けます。






上記の川を渡ると思ったら手前に折り返した川を,右に振り返ると太鼓滝があります。
瑞宝寺公園からこの滝を見にくる場合は単純に川を登れば良いですが,それでも道が分かりづらいので注意してください。







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