サンデーメカニックのFTR223フロントフォークのオーバーホールの忘備録です。自分でメンテナンスすると普段から異常に気が付きやすくなり,何より愛車度がぐっと上がりますよ。
整備は道具5割,手順3割です。可能な限り細かく書きますが,実施は自己責任で行います。
基本情報
車種:FTR223(ノーマル) (最後期223-8)
内容:フロントフォークのオーバーホール
かかった時間:6時間
フロントスタンド
- FTR223のステアリングステム底の穴の内径は14mm。フロントスタンドの差し込み用の突起の径を確認します。
- FTR223の車両重量は126kg。耐荷重を確認します。
- リフトアップに必要な高さは810mm以上。
高すぎてもホイールの取り外し・取り付けが大変ですし,低ければ当然フロントが上がりきらず作業ができません。
リフトアップに関しての備考
- エンジン下のフレームをリフトで持ち上げても良いですが,ホイール・フロントフォークの脱着で作業中に重量配分が変動するためバランスを崩しやすいです。
- カスタム等でフロントフォークの長さが変わっている場合は自分で車体を測ります。持ち上げるとフロントフォークがプリテンション分だけ伸びるため注意します。
- 十分な強度がある屋根(梁)があればラチェットベルトで持ち上げることも可能です。その場合はバランスをとるため,ハンドル・トップブリッジなどを左右均等に2点で持ち上げます。 ラチェットベルトはフロントスタンドを買うより安く,収納時も場所を取りませんが屋根を歪める可能性があり,バランスもとりづらく工夫が必要そうです。


私もこれを使っています。リアスタンドは安価品ですがパイプの剛性が全然違うのでこれくらいがオススメです。強いて欠点を上げるとぶつけた時に塗装が剥げやすいくらいでしょうか。機能上は大満足です。
リアスタンド
- リアタイヤを持ち上げ,車体を垂直にするために使用します。センタースタンドのあるバイクは基本的に不要です。また複数人で作業する場合はフロントを上げる,または下げる際に支えてもらっても良いです。
- リアタイヤを持ち上げること自体が目的ではなく,車体を垂直に立たせるために使用します。車体が傾いた状態から持ち上げるとフロントスタンドに負荷がかかり,特にステアリングステム差し込み用のピンが折れる可能性があります。


私はバイクを買ってすぐチェーンメンテナンス用に安価なリアスタンドを買いました。最近新調したちょっと高価なフロントスタンドと比べるとパイプの剛性・安心感が違います。
[8,12,14,17mm]レンチ・[5,6mm]六角レンチ
基本的に使いやすいものを使用すれば問題ありません。スパナよりもレンチの方が舐めにくいです。ラチェットがあると作業がとても速くなります。☆はトルクレンチで回す必要があるものです。
- 8mmレンチ:ブレーキホース固定ボルト用
- 12mmレンチ:ブレーキキャリパー・トップブリッジのボルト用☆
- 14mmレンチ:ステアリングステムのボルト用☆
- 17mmレンチ:キャップ・アクスルシャフト用☆
- 5mm六角レンチ:フロントフェンダー固定ボルト用
- 6mm六角レンチ:シートパイプ固定ボルト用(Φ14mm以内,長さ70mm以上)
※シートパイプ固定ボルトは奥まった場所にあります。細長い六角レンチでないと届きません。


私が今回のメンテナンスで買い足したのはこれです。通常長さのHEXソケットとエクステンションでも太さがクリアできれば使用できます。力を掛けないといけないのでハンドルが付くものを用意してください。


ラチェットとソケットセットはセットで買ってしまった方がだいぶお得です。セルフメンテナンスに興味があればいずれ必要になるので,これかもう一回り充実したものでも揃えてしまった方が買い足しの手間が少ないです。


HEXソケットセットです。このメンテナンスでは5・6mmしか使いませんが揃えておけば買い足しの手間がないです。
トルクレンチ
フロントフォークの整備は車両骨格の重要な整備です。楽しいツーリング中に空を飛ばないためにもトルク管理は正確に行います。きっちり締めれば不安なく乗れますからね。
フロントフォークのオーバーホールに関する締め付けトルクは22~62N・mです。


この作業でも使用しています。トルクレンチを選ぶ際は必要なトルク範囲を網羅できること,ソケットの径が合うかを確認してください。このトルクレンチは値段も手ごろです。
プラスドライバー,マイナスドライバー
- プラスドライバー:スピードメーターケーブル固定バンド用
- マイナスドライバー:ダストシール・オイルシールストッパー用 ※こじるために使います。細長い方が使いやすいです。
ゴムハンマー
オイルシールインストラーを叩くため,また組み立て時にアクスルシャフトを叩くために使用します。オイルシールは一思いに叩かないと入りません。アクスルシャフトはコツコツ振動を与えるように叩かないと歪みの原因になります。
フロントフォーク用の工具 (供回り防止治具,オイルシールインストーラー)
フロントフォーク整備の鬼門はシートパイプ固定ボルトの緩めと締め付けです。ブログを見回すと個々人の流儀があって面白いです。
- 供回り防止治具の専用品は高いそうです(そもそも見つけられませんでした)。汎用品としてアストロの汎用治具(ダンバーロック)を使っています。供回りする前に回す,インパクトドライバーを用いるのも手です。
- オイルシールインストーラーは塩ビパイプを用いました。ホームセンターで売っていて1mで1000円程度と専用ツールより安いですが,収納時に場所をとるのが難点です。
内径37mm,外形50mmに入るものを用意します。ギリギリだと不安ですが,基本的に内径表示がしてあるため40mmというものを買えば良いです。




FTR223はこの回り止めで作業できます。シートパイプはインナーチューブの奥にいます。エクステンションもお忘れなく。
養生テープ・ネジロック(中強度)・オイラー・スケール
- 養生テープはブレーキキャリパーを取り外した際に仮固定として使用します。
- ネジロック(中強度)はシートパイプ固定ボルトの締め付け時にゆるみ防止として塗布します。繰り返し整備できるよう中強度を使います(高強度品では取り外せなくなります)。
- オイラーはフロントフォークの油面を調整できるよう先が細長いもの(93mm以上)を使用します。用途専用品の注射器を用いる人もいますが,オイラーの方が安いです。
- スケールはフロントフォークの油面を測るために使用します。私はノギスを使いました。
ネジロックは初めて使いました。フロントフォークのオーバーホールでは使用が推奨されています。中強度ですよ。


先が細長いものを使えば油面の調整にも使えます。送料が高いので他のものと一緒に買うか,ホームセンターで探してもいいかもしれませんね。400mlサイズなら一度に測れます。
整備のお供(パーツクリーナー・ウエス・ゴム手袋)
整備言えばこれを使わないことはないですね。
- パーツクリーナーは分解した部品の洗浄に使います。
- ウエスは部品の洗浄,傷からの保護に使用します。
- ゴム手袋はオイルを素手で触って肌荒れしないため。使い捨てのゴム手袋が最適。以降,使用するタイミングは提示しませんがオイルを触る場面で使用します。
(研磨紙・ピカール・タッチペン・ソケット変換アダプター) ※必要に応じて
折角分解するためインナーチューブやアウターチューブの錆を落とし,必要に応じて塗装します。
- インナーチューブを磨く場合は#2000以上で仕上げできるように研磨紙を,必要に応じてピカールも用意します。
- アウターチューブの塗装剥げを少し塗る場合はタッチペンが便利です。
- トルクレンチで様々な径のボルトを締めます。手持ちの工具事情に合わせてソケット変換アダプターを用意します。
オイルシール・ダストシール
オーバーホールするなら交換必須の部品です。純正部品ではシールセットとしてセット販売しています。
- 純正品番:51490-KAZ-003


純正品か互換品か悩みますよね。私は純正推しです。確かに高いですが趣味なので。
NTB品の対応純正品番は51490-KAZ-003,51490-KWL-003,51490-461-770
シートパイプ固定ボルト・銅ワッシャ
フォークボトムからオイル漏れすると厄介なため,念のため交換しました。固まったオイルロックが悪さをしても嫌なので。他の方のブログを見るとオイルシール・ダストシールしか交換していない方が多いため,交換しなくても問題ないと思います。
- 純正品番(ボルト,ソケット 8MM):90116-KV3-701
- 純正品番(ワッシャー,スペシャル 8MM):90544-283-000
フォークオイル
硬さはG-10。油量は片側365cc,合わせて730ccなので1L缶があれば十分です。




前回交換したのはワコーズ,今回はヤマハですがメーカーによる性能の違いは判りません。メーカーの違いは判りませんが交換前後のフィーリングは全く違います。エンジンオイルほどではないですが定期的に交換しましょう。
その他交換部品(こだわる人向け)
- 純正品番(Oリング 30.2×2.4):91356-MJ6-741
- 純正品番(リング,オイルシールストッパー):51447-KR6-003
- 純正品番(ブッシュ,スライダー):51415-MN4-003
- 純正品番(ブッシュ,ガイド):51414-MN4-003
- 純正品番(リング,バックアップ):51412-461-003
締結トルク[N・m] | 締結部品 |
23 | キャップ |
27 | トップブリッジ |
39 | ハンドリングステム |
30 | ブレーキキャリパー |
62 | アクスルシャフト |
22 | アクスルシャフト緩み防止 |
作業手順
フロントフォークの取り外し
必要なもの:リアスタンド,フロントスタンド,[12,14,17mm]レンチ,[5mm]六角レンチ,プラスドライバー,養生テープ,ウエス
①ブレーキキャリパーを取り外します
車体をリフトして不安定になる前にブレーキキャリバーを取り外し(12mmレンチ),ブレーキホースの固定ボルトも取ります(8mmレンチ)。
取り外したらエンジンシリンダー付近など邪魔にならない箇所に養生テープで固定しておきます。


- 取り回しによってブレーキフルードがマスターシリンダーから溢れることがあります。
- キャリパーは重いためしっかり固定します。外れてぶらつくと破損や怪我の原因になります。
②リアスタンドでバイクを垂直に立たせます
リアスタンドでリアタイヤを持ち上げ,バイクを垂直に立たせます(リアスタンド)。
- リアスタンドがスイングアームをしっかり保持できているか確認します。
- センタースタンド,または別の人に支えてもらうこともできます。
フロントを持ち上げる際に車体をまっすぐに立てないとバランスを崩す可能性があるため,サイドスタンドから直接持ち上げるのは控えます。
③フロントスタンドでフロントタイヤを持ち上げます
リアタイヤが上がって車体が垂直に立ったら,フロントスタンドで持ち上げます(フロントスタンド)。
畳んだ状態のフロントスタンドをフェンダーの上にかぶせるように置き,スタンドの突起をステアリングステムの底の穴に差し込みます。
突起が抜けないよう手を添えながら,フロントスタンドを開きフロントを持ち上げます。



- フロントスタンドの使い方は動画の方が分かりやすいです。「フロントスタンドの使い方」などでyoutube検索すれば参考になる動画が見つかります。
- 作業する際はフロントフェンダーの上にウエスを掛けておくと,スタンドの落下・以降手順で取り外したボルトの落下による傷つき防止になります。
④フロントタイヤを取り外します
フロントタイヤを取り外すため,まずアクスル締め付けボルトを取ります(12mmレンチ)。
次にアクスルシャフトを取り外し,フロントタイヤを取り外します(17mmレンチ)。
FTR223はフロントフェンダーを内側から締め付けているため,タイヤを取り外した状態でフェンダーを外します(5mm六角レンチ)。スピードメーターケーブルの固定バンドも外します(プラスドライバー)。



- この後フロントフォークを取り外しますが,フロントフォークオーバーホールの鬼門・シートパイプ固定ボルトの緩め作業でインパクトドライバーを使用する場合,さらに万力がない場合はこの作業の終わり(フロントフォークが車体に固定された状態)にボルトの緩め作業を行います(6mm六角レンチ)。
⑤フロントフォークの取り外し
トップブリッジのボルトを外し(12mmレンチ),ステアリングステムのボルトを外します(14mmレンチ)。



- ボルトを緩めた時にフロントフォークが落下しないよう支えます。
- フロントフォークを下から引き抜きますが,硬い場合はインナーパイプを回転させながら抜きます(浸透性の高いオイルの塗布も有効)。
- トップブリッジのボルトを緩めた後,ステアリングステムのボルトを緩める前にフォークトップのキャップを緩めるのも有効です(17mmレンチ)。
理由はシートパイプ固定ボルトと同じで,車体に固定した状態で緩めておきたいから。ただしそこまでは硬くないです。外から絞めた状態でキャップを回すとネジ山を痛める可能性があります。
フロントフォークの分解
必要なもの:[17mm]レンチ,[6mm]六角レンチ,オイル受け,シートパイプ供回り防止治具,マイナスドライバー
⑥フロントフォークのオイル抜き
フロントフォークトップのキャップを取り外し(17mmレンチ),フォークオイルを抜きます。オイル受けは何でも良いですがこぼれないよう注意します。
- キャップを外すときはスプリングのテンションに注意します。
- オイルの処理方法は各自治体のルールに従います。
⑦シートパイプの取り外し
オイルが抜けたらシートパイプを外します。
シートパイプはインナーチューブの抜けを防止していますが,軸対称のためシートパイプ固定ボルトをただ回しても供回りして外せません。
供回り防止治具をフロントフォークトップから挿入し,押さえつけながらボルトを回します。(供回り防止治具,6mm六角レンチ)
- FTR223のシートパイプの内側は円形で引っかかるところがありません。汎用治具の角を食い込ませるように押さえつけて供回りを防止します。
- 他のバイクで応用する場合はシートパイプの形状を把握したうえで適切な治具を選びます。その意味ではインパクトドライバーは汎用性があります。ただし中途半端に緩んだときにドツボにはまることもあるらしく,トルク管理もできないので一長一短。
⑧フロントフォークの分解
ダストシールはこじって外します(マイナスドライバー)。オイルシールストッパーは切り欠きのあたりをひっかければ外れます(マイナスドライバー)。
残りの部品はインナーチューブを引っ張ればオイルシールなどと共に外れます。



- オイルシールストッパーを外すときは押さえておかないと外れて飛んでいきます。
- インナーチューブは勢いをつけて引っ張りオイルシールに衝撃を与えて外します。一発では外れないと思いますが,コツコツ当てていれば外れてきます。外れた時に勢い余ってぶつけないよう注意します。
フロントフォークの状態確認・清掃
必要なもの:パーツクリーナー・ウエス
⑨部品の整列/清掃
部品の紛失がないか並べて確認します。組み立ての際に順番を間違えないよう,組み順に並べます。流用する部品は洗浄します(パーツクリーナー,ウエス)。
7万キロ走ったFTRの部品状態 (部品一覧)
取り外した部品の状態を載せます(洗浄後)。多少損耗はありますが内部のパーツは再使用可能です。
キャップ・Oリング・カラー・スプリングシート・クッションスプリング・ピストンリング






シートパイプ・リバウンドスプリング・ダストシール・オイルシールストッパー・オイルシール






バックアップリング・ブッシュガイド・インナーチューブ(+スライダー)・アウターチューブ






オイルロック・ボルト・ワッシャー



- インナーチューブに錆がある場合,この時に磨いておきます(#2000以上)。仕上げ研磨の方向は軸の直角方向(=円周方向)に磨くと以後のオイル漏れがしにくくなります。
- アウターチューブも塗装の剥げがある場合,この時に塗っておきます。
フロントフォークの組み立て
必要なもの:[17mm]レンチ,[6mm]六角レンチ,シートパイプ供回り防止治具,マイナスドライバー,フォークオイル,ネジロック,トルクレンチ
⑩インナーチューブ・シートパイプの組み付け
交換部品は入れ替え,元と同じ順番でアウターチューブに入れていきます(6mm六角レンチ,シートパイプ供回り防止治具,マイナスドライバー,ネジロック)。



- シートパイプ固定ボルトは本締めは後ほど。しかし緩すぎるとフォークオイルが漏れます。
- ネジロックの塗り忘れに注意。
⑪フォークオイル注入
フォークオイル(365cc)を入れます(フォークオイル,オイラー)。
オイルの油面測定はフロントフォークを縮めた状態,スプリングやカラーは入れない状態でインナーチューブの縁から93mm(スケール)。
フロントフォークを伸び縮みさせてエア抜きをします。


- スプリング入りでオイルを入れてしまった場合,フロントフォークを伸ばしてカラーだけ外せば測れます。油面高さは正しく測定できた方を参考に(50mmくらいだったような気がします)。
⑫本締め
スプリング,リング,カラーを入れたらフォークトップのキャップを締めます(17mmレンチ)。
フロントフォークを限界まで伸ばしてもカラーが飛び出るため,キャップを押し込みながら締めます。
キャップの上に乗るようにしてフロントフォークを上下させ,なじませます。おまじない感もありますが動作確認も兼ねるため忘れずに実施。
動きに問題がなければキャップとシートパイプ固定ボルトの本締めをします(6,17mmレンチ,トルクレンチ)。
- キャップを締めるとき,それなりに力をかけて押し込むので斜めになりやすいです。
- フロントフォークが固定できず規定トルクまでかけられない場合,車体に取り付けた状態で締め付けます。
- キャップの締め付けトルクは23N・mです。
- シートパイプ固定ボルトはスプリングに押し付けられて抑えられますが,ある程度のトルクで供回りします。20N・mはかかりましたが25N・m前に供回りが始まりました。
外す際はネジロックが効いて硬く,締め付け時はまだネジロックが効いていないのでそこまでトルクは要りません。
しばらく乗ってもオイル漏れしていませんが,きっちり締めたい場合はフォークオイルを入れる前に締めます。FTRの締め付けトルクは調べられていませんが他のバイクだと30N・m程度で締めている方が多いです。
フロントフォークの取り付け
必要なもの:[12,14,17mm]レンチ,トルクレンチ,[5mm]六角レンチ
⑬フロントフォークの組付け
フロントフォークをフレームに組付けます。フロントフォークを下から挿入し,トップブリッジ・ステアリングステムの固定ボルトを仮止め・本締めをします([12,14mm]レンチ,トルクレンチ)。
- ブリッジの締め付けトルクは27N・m。
- ステムボルトの締め付けトルクは39N・m。
- 手順⑫でキャップ・ボトムのボルトが締められなかった場合はステムボルトを締めた状態で行います。取り外しの時も同じでしたがブリッジのボルトを締める前にキャップの締結を行ってください。
⑭フロントタイヤの取り付け
フロントフェンダーを取り付けます(5mm六角レンチ)。
フロントホイールを取り付け,アクスル締め付けボルトを締め付けます(12,17mmレンチ,トルクレンチ)。
スピードメーターケーブルの固定バンドも取り付けます(プラスドライバー)。
- アクスルシャフトの締め付けトルクは62N・m。
- アクスルシャフト固定ボルトの締め付けトルクは22N・m。
- ホイールを取り付ける際,スピードメーター,カラーを入れ忘れないよう注意します。
⑮バイクをスタンドから下します
バイクをフロント・リア共にスタンドから降ろします。
- サイドスタンドを出し忘れないように注意します。
- 最後まで気を抜かないように,無事に降ろして近所を試運転して異常ないことを確認出来たら作業完了です。
感想
初めてのフロントフォークオーバーホールで緊張しましたが,何とか最後まで作業できました。写真を撮ったり休憩したりながら8時間くらい,実働は6時間くらいだと思います。次回からは3~4時間でできそうですね。
シートパイプ固定ボルトの外し方はインパクト派と固定治具派に分かれますが,インパクトがあればそれでもいいかなと思います。個人的には乱暴してる感があって好きではないですが。
オーバーホールの敷居が高い場合,手始めにフォークオイル交換から始めるのもアリです。手順⑦から⑪を飛ばしても作業できます。オイル漏れがある場合はオイルシールの交換(オーバーホール)が必要です。
フォークオイルを交換すると動きが滑らかになり腕が上がったような錯覚に浸れます。そこまで放置してはダメなんでしょうけど。とすると2年2万キロくらいが推奨ですかね。
元々赤いフォークオイルが時間が経って緑になるのは何故なんでしょう。
整備の残り2割は手を抜かない忍耐力です。
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